甘藷生切干(かんしょなまきりぼし)から藷粉(いもこ)を製造する業者等の藷類加工団体で構成されていた「日本藷類工業会」(任意団体)は、第二次世界大戦前後におけるわが国の食糧危機下で、藷粉の供給等を通じてその回避に大きな役割を果たしました。同工業会の寄附金によって1950(昭和25)年4月、東京都中央区八重洲2丁目に「藷類会館」が建設されました。
発足当初の「藷類会館」は任意団体でしたが、1950年10月30日に農林大臣の認可を得て、藷類の生産、加工の改良、発達を図ることを目的とする「財団法人藷類会館」が誕生しました。これが「一般財団法人いも類振興会」の出発点です。
その後、いも類をめぐる大きな情勢変化に対応し、いも類の生産、流通・加工の改善、振興を図るとともに、いも類の消費に関する啓発、普及に至るまで幅広い事業活動を展開する必要性が生じました。
このため、1983(昭和58)年12月26日、財団法人藷類会館の寄附行為を改正して「財団法人いも類振興会」へと名称を変更したほか、事業内容の充実も併せて図りました。また、翌1984(昭和59)年1月には、事務所も中央区八重洲2丁目から現在の港区赤坂6丁目に移転しました。
さらに、2008(平成20)年12月から始まった公益法人制度改革の一環として、いも類振興会は2013年3月19日に内閣総理大臣から一般財団法人としての認可を受けました。そして2013年4月1日からは、これまでの「財団法人」に代わり新たに「一般財団法人」として事業活動を継続することとなりました。